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熱いうちに

一度さめたものをあたためなおしたものが、できたてのそれに遠く及ばない料理ってあるじゃない。野菜炒めとか、グリルで焼いた魚とか。
夫が何時に帰ってくるかわからなくて、今日は先に食べようと決めたとき、そういう種類の料理だったら、私は自分の分だけ作る。
そんな決断をした日に限って、自分の分ができあがったちょうどその頃に帰って来たりする。夫はお風呂に入る。その間に夫の分を作る。作ってる間に自分の分はどんどんさめていく。こんなに悲しいことはない。
じゃあ、夫の分を作りながら、自分は食べ始めることにする。寒空の下、一生懸命労働して帰ってきた夫を尻目に、自分だけさっさとごはんを食べる。ひどいよね。ひどいと思う。今日やったけど。
だからって今日は待っていようと思うと、そういう日に限って帰宅が10時過ぎだったりする。


「できた料理を熱いうちに食べる」ということに関して、私ほど情熱を傾けている人を他に見たことがない。自分がマイノリティなのはわかっている。わかってるけど、なんで料理がまずくなっていくのを黙って見ていられるのか不思議なのだ。
解決策は、いまだ見つからない。