ダンサー・イン・ザ・ダーク

息子の目の手術費用を盗まれる母親の話。

ダンサー・イン・ザ・ダーク [DVD]

ひどい。これはない。救われるポイントがない。
序盤のほうでは、ほとんど目が見えないのにプレス機とかを使ってる描写が怖い。
あとなんか一つのシーンが編集してつないであるみたいに途切れ途切れになる（ジャンプカットと言うらしい）撮り方のせいで、何もかも主人公の見てる夢なんじゃないかと思わせる感じがあった。
友達だと思ってた男にお金を盗られるとか、その上そいつの妻には誘惑の濡れ衣を着せられたりとか、あまつさえ俺を殺してくれと言われて本当に殺しちゃったりとか、裁判もめちゃくちゃだし味方がいない。
この人の頭の中には息子が手術を受けられることしかないので、嘘の証言もするし辻褄の合わないことも言うし、どんどん不利になっていくんだけど気にしない。死刑の延期も再審も断るし。
ところどころにはさまってるミュージカルは完全に主人公の幻想だとわかるので（幻想なので死体さえ踊る）、歌や踊りは完成度が高いんだけど全然救いにはならない。
とにかくラストシーンまで彼女を不幸に不幸にという一直線だった。けっこう引き込まれて見たので、映画としては良い出来かもしれないけどほんと鬱すぎて勘弁してください。