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終戦六十年スペシャルドラマ 火垂るの墓

終戦六十年スペシャルドラマ 火垂るの墓 [DVD]

終戦六十年スペシャルドラマ 火垂るの墓 [DVD]

みんなが知ってる火垂るの墓、清太と節子の預かり先目線バージョン。
映画じゃないけど、ローカルテレビで再放送してたので鑑賞。
普段から戦争について考えているわけではないので、こういうのを見ると戦争は良くないよねと素直に思えるし、考えるきっかけにもなる。
自分の祖父母の世代も、普通に戦争に行ったりそれを待ってたりしたんだなあと思ったり。自分の祖父母がどういう形で戦争に関わってたかはある程度は知ってるけど、実際にそれを体験したのと60年も経ってから聞いたのとでは全然違うしね。話として聞くときにはハイライトしか聞かないわけで、普通に空襲から逃げ回ったり防空壕に隠れたりしたかどうかなんて話は聞いてない。
それに聞くときはもう結末を知っているわけで、どんなに怖い思いをして逃げ回ったとしても、結果として現在は元気に暮らしていることを知ってるから、別にハラハラドキドキしない。どれくらい真剣に日本が勝つって信じてたとしても、結果として負けたことを知ってるから、負けたらどうしようという緊迫感が無い。
リアリティを持って考えてみるきっかけにはなる。
ドラマの中では、ほんとに物が食べられず、極限状態にあったということをもう少しうまく表現できたらいいのになあと思ったりした。指輪を売ったお金や義理の弟が稼いだお金でヤミ米を買って、白米を山盛り食べている姿が出てきたりするので、うまく立ち回ればそんなにみんな死ななくて済んだのに、と思ってしまう。食べ物はあるところにはある。いつまで戦争が続くかわからないから出し惜しみしてるだけで、農家や問屋は米をいっぱい持っている。それが見えてしまうので、いまいち危機感が薄い。これも結末を知ってるからそう思うんだろうけども。
松嶋奈々子の演技はなかなか良かった。