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北の国から 大人見

富良野に住んでる家族の話。
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今まで一度も見たことがなかったんだけど、突然見てみたくなったので、去年の秋から2ヶ月以上かけて全部見た。
泣ける話だと聞いていたのに、実際見てみたら、「ここが泣ける!」っていうシーンはあんまりない。
だけど全部見終わって1ヶ月とちょっと経った今、ふとテレビから聞こえるあのテーマ曲に反応して、しんみりしている自分に気が付いた。
一つ一つのエピソードを見れば、みんなもうちょっとちゃんとしようぜ・・・もうちょっと賢く生きようぜ・・・もうちょっとがんばろうぜ・・・そんなんじゃ幸せになれないのあたりまえじゃん・・・!という感想しか出てこない。
だけど、全部を総合して見ると、そういう欠点だらけの人間が一生懸命生きていて、何度も失敗して、それぞれに悩みを抱えて、その姿が泣けるっていうことなのだろう。
未解決の問題も多いし、納得のいかないこともあるし、失敗して反省して成長するかっていうとしないことのほうが多いし、でもそういうのは普通に生きてたらよくある話で、それを故意に盛り込むことでリアリティを出しているのかなあ。
それと、あちこちで見える生々しさ。五郎さんがこごみちゃんの部屋に通いつめるあたりとか、中畑さんもこごみちゃんと付き合ってたことがあったと知ったあたりとか。中学生のれいちゃんの性欲とか。それもリアリティを出す要因。
それと当たり前だけど、同じ俳優を21年間使い続けるというのも、みんな生きてきてこれだけ年を取ったっていうのをびしっと見せ付けられて、やっぱりしんみりする。
2002遺言で正吉役の俳優が個人的な都合で出演できないからと言って、借金返済のために妻にさえ居所を知らせないで働いて送金だけ続けるという設定は明らかにおかしいだろうと思ったけど、もし正吉役を別の俳優に振って無理のない設定にしたとしたら、話としてはおかしくなくても、リアリティとか視聴者の思い入れみたいなものはやっぱり目減りしてしまうのかもしれない。
別の俳優に振るくらいなら、かなり無理のある設定でも出さないほうがましだというくらいのこだわりの積み重ねが、「しんみり」を生み出しているのかなあ。
今からこういうドラマを新しく作ろうとしても無理だろうな。それを思えばやっぱり名作なのだろう。