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笑う大天使

根っからの庶民なのにお嬢様高校に編入することになっちゃった話。
10年くらい前にこれの原作を読んだんだけど、内容はほとんど忘れていた。映画を観たら「あーそういえばそういう話だったかもね」というくらい。
上野樹里が主演してることと原作が漫画だってことで、どうしてものだめとイメージがかぶってしまうんだけど、のだめ以上の漫画っぷりだった。CGを惜しみなく使い(学園のヌシである黒い犬ダミアンはオールCGだった)、戦うシーンではアニメのケンカシーンのような集中線や擬音文字。
でももともとの設定が漫画チックなので、そういう安っぽさはわりとハマっていた。たいした理由もなく不思議な力が宿ってギャリック砲みたいなのを出すような話だし、実写にCGやアニメーションを使ったというよりはアニメに本物の人間を使ったような感じでちょうどいい。
CGが気になったのは一箇所だけ、史緒さんが巨大化したとき。犬はCGで作れても、人間はどんなに似せたって同じ顔にはならない。CGの上野樹里はブサイクだし動きは変だし、あれは実写を使ってほしかった。CGを使うなら、誰だかわからないくらい光らせたりしてほしかった。
桜井敦子さんは、原作ではもっと嫌な女な感じで描かれていた気がする。記憶はあやふやだけど、最終的に振られることに違和感を感じなかったので多分そう。映画ではちょっとかわいそうと思った。「とても素敵な学園ですの。わたくしに妹がいたら絶対留学させますわ」のセリフに、邪魔だから海外にやってしまえという悪意があまり感じられなかった。また悪意があったとしたってそれは一臣さんへの一途な気持ちであり、また一臣さんがデートに妹を同席させるような男であることに原因があるような気がする。
まあ最終的には兄妹愛の話なので、兄の恋人の存在はどうでもいいんだろうけども。あと敦子さんがノーブラなのが気になって仕方なかった。
ラストシーンでちょっと泣きそうになった。そんなありがちな展開はないわーと思いつつ、まったく予想してなかったのでびっくりしたのだ。原作も読んだし明らかにそういうフリだったのにどうして予想していなかったのか?そういうときもある。